カテゴリ
最新のトラックバック
その他のジャンル
記事ランキング
以前の記事
2017年 12月 2016年 02月 2015年 07月 2015年 01月 2014年 11月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 05月 2013年 07月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 10月 2012年 07月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 04月 2011年 01月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 ファン
画像一覧
|
1
天下泰平な日常のなか、「死ぬこと」に現実味を感じないで面白おかしくダラダラ生きていると、「死ぬこと」に向き合う能力が萎えて来る。
最近は震災があって、多くの人が「死ぬこと」に直面しているが、日本全体を見渡せば、本当に直面しているのは一部の人に過ぎず、恐らく過半数を超える大多数の日本人は、足元の問題や先行きの不安に愚痴をこぼしながら平々凡々と生きている。 戦時国家や、極度に治安が悪化した地域や、極度な貧困と無法状態、社会保障や支援も無い地域に住む人々にしてみれば、「死ぬこと」に向き合うのが日常だ。それを思えば、日本人の多くは相変わらず天下泰平の平々凡々だ。 皮肉なことに、最貧国の子供の目がキラキラと澄んで屈託無く微笑む様子が尊く見えたりして、一方では、日本の若い人達の「心の闇」とバイタリティの乏しさ、思考能力の硬直性に絶望的な気分になることが多い。 「死ぬこと」に直面して向き合うほど、「生きること」が見えて来る。こういう事は「実感」から得られるもので、理屈を積み上げても、多くの人には決して腑に落ちない話だ。となれば、実感するしか道が無い。 すなわち、「死ぬほどの苦しみ」を味わうというか、本当に「死に直面すること」こそが、人生のブレークスルーになるはずだ。 天下泰平のなか「自分探し」とやらで、放浪というか彷徨する、アイデンティティの確立から体よく逃げ回る若者には、「死に直面する経験」が必要なのかも知れない。それでも「気づき」が無ければ、そのまま死んでしまっても仕方ない、という荒行である。数年前に、テロリストがいる危険地域に物見遊山なのか不用意に入って行った日本の若者がテロリストに誘拐され、日本の外交当局をはじめとする必死の救出工作にもかかわらず、ビデオカメラの前で首を切り落とされて、遺体は無造作に棄てられた。この事件は当事者を含め多くの者が非難されたが、全ては「結果論」でしか語れない。要は、本当に死んでもおかしくない局面に向き合い、そこから生還する経験から、生きる意義を見出すしか無い。 ところが、「安心・安全」の「絶対担保」という大義名分から、死に直面する事など「とんでもない」ことになる。 まるで、完全防備の無菌育ちにすればするほど、衛生環境に脆弱で、免疫力や防御力が乏しくなり、防菌と衛生環境の強化という循環に縛られて何も出来なくなって行くようなものだ。 誰が悪いという話ではなく、水が澱めばいつしか腐敗するように、天下泰平を続けるほど、世の中が腐って行くのは自然の摂理なのだろう。 こうしてみると、江戸時代の天下泰平は、武士道がもたらす死生観の緊張感に加え、地震や大火、飢饉といった天変地異と、それらを乗り越えられない科学技術の低さによる「死の現実」が日常的だった。結果的に精神的な退廃を避けて、勤勉な国民性や高い精神性を創り上げて行ったのかも知れない。 More ■
[PR]
▲
by negative_opinion
| 2011-06-13 11:47
| 日本人の性根
1 |
ファン申請 |
||
外部サイトRSS追加 |
||