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今どき子が自分一人の意思と力で東大に入る家庭は少数派なのかも知れない。そんな親離れ・子離れの出来ている子供でも、自分の意思と努力で東大に入ったら、その誇らしい気持ちを親に示したい一心で、田舎から親を呼んで入学式に誘う場合があるだろう。
一方、フツーは、親の野心とか、一家の伝統(親子三代に親族が皆、東大卒とか)で、東大進学に誘導された子供が、小学生の半ば頃から中学受験を始め、筑駒などの国立や東大進学者数を誇る私立の中高一貫校に合格し、そして中学と高校で秀才同士の更なる切磋琢磨を経た結果、10年余に及ぶ「東大一直線」の受験勉強を経て、ようやく東大入学を果たすわけだ。 そんな人達にとって、親の達成感と感慨はひとしおのはずだ。 親は爺さん・婆さんにも誇りたいだろうし、冥途の土産に孫の栄えある姿を見ておきたい、というジジ・ババも現れるはず。かくして、新入生1人に対して最大6人の大応援団が入学式に出たいと言い出すのであろう。核家族化と家族関係の希薄化が嘆かれる今日この頃、家族の団結という意味では、微笑ましい…? 東大の入学式は、あるとこ甲子園の入場式みたいなものかも知れない。 甲子園出場を果たした高校球児の親族が、開会式の入場行進を見たい一心で球場に行くのと似ている気がする。だが、そうは言っても天下の東大に入るのだから、将来の東大卒に求められる節操をもって親族が自粛することこそ、「東大家庭」に求められる品格と言えよう。 祝辞では、「親にとって、今日は卒業式である」と指摘した上で、参加した保護者に向かって喝を入れて、「子離れ」を呼びかけてやる事こそ、今風な対応であろう。 東大生は親離れを 入学式で安藤忠雄氏が喝 [ 04月11日 13時23分 ] 共同通信 東大の入学式で、新入生らに「親離れを」と話す建築家の安藤忠雄さん=11日午前、東京都千代田区の日本武道館 東大の入学式が11日、日本武道館で開かれ、新入生の人数を2100人も上回る父母らで埋まった客席を前に、建築家で特別栄誉教授の安藤忠雄さんが祝辞で「親離れをしてほしい」と新入生と父母双方に自立を促す一幕があった。東大入学式は毎年出席希望が多く、会場の広さから関係者は2人までに制限。それでも「3人以上で」などの問い合わせが減らないため、安藤さんが過保護な親子関係に苦言を呈した形。
by negative_opinion
| 2008-04-11 15:56
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