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製造業や運送業、建設業など現場仕事のある業種で労働災害などの安全管理をはじめ、品質改善や品質事故に取り組んだ経験のある人なら、この事故は極めてお粗末で、起こるべくして起きた典型的な事故だと受け止めるだろう。
何事も不完全(不安全)な状態にある限り、とにかくハインリッヒの法則で、一定の確率で不具合(重大事故)が起こるはずなのだ。そして、最悪のケースを想定すれば「完全」など有り得ない。そういう謙虚な気持ちを起点にすることこそ、無事故を目指すための原点だ。だから、まともな製造業者は、たとえ重大な問題が起こらなくても、予見される問題の発生率を極少化させるために日頃から改善活動を積み上げるのだ。 事故の原因究明と再発防止は、組織によって色々アプローチの流儀があるとは思うが、私が教わって来た流儀は、先ずは次の切り口で淡々と事実を並べて分類することだ。 1. 構造設備 2. 業務(管理)システム 3. 人の意識 そして、事実に対して淡々と「何故?」を繰り返して問題の本質を掘り下げ、その裏返しとして対策を検討し、その重要度に応じて優先順位をつけて段取りすれば解決構想となり、あとは粛々と取り組む、というものだ。 誰かを吊るし上げて切腹させたところで、再発防止の観点からは何の効果も期待できない。 だから、民放のワイドショーや週刊誌にありがちな、マスコミの気分屋的で感情的な「吊るし上げ」は、「二度とこんな事故を起こして欲しくない。」という定番のセリフに矛盾して、再発防止の作業を著しく邪魔する行為だ。訳知り顔で再発防止を叫びながら、本音は面白おかしく騒ぎ立てて「売れる」刺激的な報道をやりたいだけなのだろうが、あのような報道には吐き気がするほどの嫌悪感を感じる。 それはさておき、基本的に世の中は「危ない」のだ。我々は「犬も歩けば棒にあたる」という現実に向き合うべきだ。未だに「水と安全をタダだと思っている」日本人が多いが、カネをかけなくても知恵を使って危険予知能力を磨けば、水はともかく安全はマージン・アップするだろう。 知恵を得るには教育が必要だが、何も専門の大学教育を受けなくても、義務教育の理科の知識と実生活の経験で、吸入口から吸い込まれる力の物凄さや、針金の強度・耐久性は容易に想像がつくハズだ。子供はもとより今どきの大人は、勉強を進学や学歴の手段としか捉えていないから、小学生の理科レベルで想像のつく事でさえ実感が持てない。「理科系離れ」という議論以前の問題だ。義務教育で教わる知識は、全て実生活に応用できるものだ。成績がとれても実生活に応用できない知識は知識じゃない。そういう意義も解らずに、世間体のために勉強を強要する大人(親と教育者)と、点のために勉強を割り切って何も身につけない子供が増殖している。 当事者には申し訳ないが、私も含めて今どきの大人が勉強を実生活に役立てない馬鹿に育ってしまったから、無防備な大人がボケた振る舞いをして、緊張感の無い親よりも輪をかけて馬鹿で無防備な子供が育つのだ。そんな人達が、市役所に勤めたり、プールの管理業者の経営者や従業員になり、あるいはバイトでプールの監視員になっている中で、馬鹿な親子がプールを泳げば、誰も危険予知など出来るワケがない。事故は当然の成り行きだったのだ。 だから、子を持つ親としては、常に自分の全ての知識と能力を駆使して、せめて自分自身と家族の安全を護るようにすべきだ。もはや「まさかプールに、そんな不具合があるとは思わなかった」では済まされない。最悪の不具合を常に想像しながら、そうならないように立ち振る舞うのが最も現実的な安全対策だと思う。 <プール事故>「去年の針金交換」 ずさん管理常態化 [ 08月02日 15時00分 ] [ 毎日新聞 ] 埼玉県ふじみ野市大井武蔵野の市営ふじみ野市大井プールで、同県所沢市立小手指小2年、戸丸瑛梨香(えりか)ちゃん(7)が吸水口に吸い込まれて死亡した事故で、現場責任者(36)が県警捜査1課と東入間署の調べに「6月の契約後、吸水口のふたを固定していた(去年の)針金がさびていたので、取り換えた」などと供述していることが分かった。県警は、ボルトでふたを固定しないなどずさんな管理が常態化していた可能性があるとみて追及している。 県警やふじみ野市によると、現場責任者は、プールの管理運営を請け負ったビルメンテナンス会社「太陽管財」=さいたま市北区=から、市に無断で業務の丸投げを受けた「京明プランニング」=同市見沼区=の社員。ふじみ野市と「太陽」が委託契約を結んだ6月19日以降にプールを訪れて点検。「去年のもの(針金)から今年のものに、吸水口のふたの針金をすべて自分で交換した」と説明しているという。ただし、何カ所を固定したのか、針金を交換した詳しい日時などは不明。 また、県警の調べで、吸水口の60センチ四方のステンレス製ふた計6枚のうち、四隅ともボルトで固定したものは1枚しかないことが分かった。 流水プールは3カ所に吸水口があり、それぞれ左右に並んだ2枚のふたでふさがれていた。事故のあった吸水口は左側のふたが外れ、右側のふただけが四隅をボルトで固定されていた。残り5枚は針金だけ、または針金とボルトで固定され、何も留めていないボルトの穴だけの個所もあった。 また、現場責任者は監視員に流水の仕組みなどを教えていなかったことが判明。県警は監視員の教育実態も追及する。 【弘田恭子、小泉大士】 <プール事故>吸水口のふた、6~7年前から針金で固定 [ 08月02日 22時10分 ] 埼玉県ふじみ野市大井武蔵野の市営ふじみ野市大井プールで、同県所沢市山口、市立小手指小2年、戸丸瑛梨香(えりか)ちゃん(7)が死亡した事故で、プールの管理会社「京明プランニング」=さいたま市見沼区=が、吸水口のふたを6~7年前から針金で固定していたことが分かった。同社の現場責任者(36)も県警捜査1課などの調べに「6月の契約後、古い針金を取り換えた」と供述しており、県警は、こうしたずさんな安全管理が事故につながった可能性があるとみて、市や同社の社員らから事情を聴いている。【和田憲二、浅野翔太郎】 プールの管理は、ふじみ野市から委託された「太陽管財」=同市北区=が市の承諾を得ずに「京明」に丸投げしていた。 同社の佐藤昇社長(48)は2日、取材に応じ「針金を使っているという報告を受けたのは6、7年前」と明らかにした。「ふたのネジ穴と壁のネジ穴がずれ、針金で結ぶ以外に方法がなかった」と説明。しかし同市には修理の要望を出しておらず、一度もふたが外れたことがなかったため「異常という認識がなかった」と釈明した。 また、同市との交渉では「太陽管財のスタッフ」と偽っており、佐藤社長は「誤解を招くような言動は避けたかった。それが下請けのマナー」と話した。「太陽」との関係は「古い付き合い」といい、プール管理の請負で契約書を交わしたことはなく「『仕事やるか』という中で口頭で『やります』という間柄だった」と説明した。 佐藤社長は取材後、瑛梨香ちゃん方を謝罪に訪れたが、インターホン越しに頭を下げて引き返し「『(遺族は)そんな気持ちになれない』と。またおわびしたいと申し上げました」と話した。 <プール事故>吸水口のふた、6~7年前から針金で固定 [ 08月02日 22時10分 ] 埼玉県ふじみ野市大井武蔵野の市営ふじみ野市大井プールで、同県所沢市山口、市立小手指小2年、戸丸瑛梨香(えりか)ちゃん(7)が死亡した事故で、プールの管理会社「京明プランニング」=さいたま市見沼区=が、吸水口のふたを6~7年前から針金で固定していたことが分かった。同社の現場責任者(36)も県警捜査1課などの調べに「6月の契約後、古い針金を取り換えた」と供述しており、県警は、こうしたずさんな安全管理が事故につながった可能性があるとみて、市や同社の社員らから事情を聴いている。【和田憲二、浅野翔太郎】 プールの管理は、ふじみ野市から委託された「太陽管財」=同市北区=が市の承諾を得ずに「京明」に丸投げしていた。 同社の佐藤昇社長(48)は2日、取材に応じ「針金を使っているという報告を受けたのは6、7年前」と明らかにした。「ふたのネジ穴と壁のネジ穴がずれ、針金で結ぶ以外に方法がなかった」と説明。しかし同市には修理の要望を出しておらず、一度もふたが外れたことがなかったため「異常という認識がなかった」と釈明した。 また、同市との交渉では「太陽管財のスタッフ」と偽っており、佐藤社長は「誤解を招くような言動は避けたかった。それが下請けのマナー」と話した。「太陽」との関係は「古い付き合い」といい、プール管理の請負で契約書を交わしたことはなく「『仕事やるか』という中で口頭で『やります』という間柄だった」と説明した。 佐藤社長は取材後、瑛梨香ちゃん方を謝罪に訪れたが、インターホン越しに頭を下げて引き返し「『(遺族は)そんな気持ちになれない』と。またおわびしたいと申し上げました」と話した。
by negative_opinion
| 2006-08-03 20:47
| 社会
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