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再チャレンジ支援は、為政者と行政の立場を思えば、一見、合理的な政策に思えるが、表面的な支援策に果たして実効があるのだろうか?実効の乏しい「お役所仕事」を増やすばかりで、野党をはじめ口の悪い批判好きな評論家から集中砲火を浴びることになるのではないだろうか?
そもそも、再チャレンジの支援策を議論する前に、労働に対して失望感を抱いている私を含めた大多数の平凡な日本人の心について、深い掘り下げが必要だと思う。 というのも、日本人は失敗や敗北に対する責任の取り方に「切腹の作法」が染み付いているからだ。日本人には「過ちを許す」という感性が無いのだ。そして、日本人の心の中には「持ちつ持たれつ、もたれ合い」や「お上意識」といった、自律というより他律的な「甘え」の精神が根深くあるはずだ。 だから、「再チャレンジ」と言われたら、私をはじめ依存心の強い平凡で甘ったれた日本人は、単なる依存としての救済策を期待する。こういう日本人にとって最高点は0点。依存心の強い人は餓鬼道を彷徨う亡者だ。いかなる支援策を享受しようが不満と批判こそあれ、決して為政者に感謝することは無いだろう。だから、安倍さんが再チャレンジ支援策に力を入れても、批判を浴びるリスクこそあれ、集票には結びつかないと思う。 かくして、依存心の強い平凡な日本人に「許し」を与えれば、際限なく堕落するはずだ。その行く末は、生活保護の実態を見れば明らかだ。すなわち、「支援の要らない人」が支援を利用したり、その反動で「支援を要する人」が行政から支援を受けられない事態を招くだけだと思う。 こんな日本人のモラルを維持させるためには、徹底的なプライバシーの透明化と相互監視しかない。かつて、国全体が貧しく、ムラ社会で、日本家屋の長屋に住み、隣近所やムラ、家族、親類縁者で支え合って共同生活して来た平凡な日本人の多くは、否が応でも共同作業をしないと全員の生活が成り立たなかった。そして、常に自分を知る誰かに自身の行動が見られていて、「恥」をかきたくないから、辛うじてモラルを維持していたのだ。 そして、日本人は無宗教で精神を律する躾や道徳教育の下地が無いから、私を含む大多数の平凡な日本人は自律的にモラルを維持できないのだ。「赤信号、みんなで渡れば恐くない」というジョークが端的に物語っている。 家族がそれぞれ家で一人部屋に住み、核家族化して親類縁者やムラ社会の拘束から解放され、都市化とネットの普及で匿名性が進み、そして個人情報の流出に伴う被害と個人情報保護法の施行で個人情報の過剰な保護意識が広まっている中で、さらに「許し」の概念を与えてしまえば、この先、日本人は「やりたい放題」になるだろう。 例えば、最初から返す気の無いカネを欲しいだけ借り、計画倒産のように破産しても支援策を受けて復活し、そして懲りずに返す気の無いカネを借りる・・・という行為を平気で繰り返す輩が続出するだろう。パチンコ好きで労働意欲の乏しい人をはじめ、個人保証を要する中小企業経営者や自営業、起業家の中に、そういう確信犯が続出する。何しろ義務教育を「国が行う義務」と都合よく勘違いして、小中学校の給食費を平気で踏み倒し続ける親が全国で続出しているのだ。見られてなくて、誰もがやっていれば平気でゴネ得をしようとするのが今どきの日本人なのだ。食糧援助を受けても餓死する人の口には届かず、指導者の賄いと軍備に転用される北朝鮮には金正日が一人しかいないが、日本の中には金正日と同じ性根の人間が少なくとも何千万人もいるのだ。 支援策を語るなら、このような日本人の本質を踏まえないと何をやっても上滑りするはずだ。本当にチャレンジ精神が旺盛で、起業して成功できるような気力・体力・知力・胆力に恵まれた人は、今の世の規制や資金調達、人的ネットワークなど様々なハードルを乗り越えて、何だかんだ言って成功するはずだ。逆に言えば、この程度の障害も越えられない人が支援策を受けて起業したところで、どのみち失敗するのではないか? それから、様々な状況から就職できない人がいる。私も今の職場を失ったら間違いなく就職できないだろうし、仮に職にありつけたとしても、少なくとも現状と同じ処遇で新たな仕事を得ることは絶対に無いと思う。だから、必死で仕事にしがみついて生きている。しかし、これは自業自得だ。私に腕一本で高い給料をとれるだけの能力が無いからだ。 安倍官房長官が、経団連に再チャレンジできるような採用の多様化を申し入れて、経団連が総論を同感としても、所詮、現実の企業は慈善事業をやっているわけじゃなく、「使えないヤツ」を抱え込みたくないのは当然だ。各論になれば、実力のある大企業が平凡な人材を他の社員と同じ処遇で中途採用するはずがない。大した能力でもない人を既存の社員と同じ処遇で採用すれば、社員の士気が低下するのは明らかだからだ。雇用支援をいくら議論したところで、民間の採用には現実がある。要は、突き抜けた能力を持つ人材が、企業側の求める人材像とマッチしない限り、ダメなものはダメなのだ。 このように考えてしまう私を叱咤する人がいるだろう。だが、誰もがイチローや松井秀、中田英にはなれないし、年収何千万、何億を稼ぐファンドマネージャーになれるわけじゃない。ノーベル賞をとれるような研究者にはなれないし、会社が急成長するヒット作を発明する技術者になれるとも思えない。こういう夢を本当に持てる人にとって、支援策があるに越したことは無いが、本質的には関係ないと思う。実現の障害や支援の欠如をウジウジ言う人は、既に負け犬なのだ。成功するほどの意気込みと能力がある人は、支援の有無に関わらず勝手にバリバリやるから、支援策は必要条件にならない。負け犬の救済策を本音とする支援策なら税金の無駄遣いになるから財務官僚がウンとは言わず、政治的に押し切ったところで事実上は運用不可能な制約が付帯されるだろう。 結局、再チャレンジ支援策の耳心地がいくら良かろうが、議論の根本を押さえていない空論だ。フタを開ければ現実はどの立場にとっても、「余計なお世話」になるはずだ。 じゃあ、どうすればいいのか?今さら江戸時代みたいな長屋に住んで、コテコテのムラ社会に戻れるというのか?絶対に有り得ないだろう。お先真っ暗だ。与党の政治家と官僚は大変だ。口が裂けても「日本の将来は絶望で、成り行きに委ねるしかない。」などと言えないからだ。ウソでも何か言ってその場をしのがないといけない。その点、野党は気楽だ。批判するだけで生活できる。何事も当事者意識を持たずに批判するだけで食って行ける立場が一番ラクだ。 目先の欧米的な個人主義の快適さに憧れて、文明開化以来、特に戦後の米国文化に憧れた挙句、「宗教的な精神的自律の無い」個人主義という「パンドラの箱」を開けてしまった以上、今さら何をやっても無駄だ。あとは「希望」を信じて成り行きに委ねるしかない。堕ちる所までトコトン堕ちれば、自然の成り行きで落ち着くべき事態に落ち着くと思う。結果的に日本が滅ぶのかも知れないし、そこまで行かないにせよ国外脱出しないと生きられないほど危険な国になってしまうかも知れないが、せめて私の身の回りの者だけでも安堵させられるように、今から頑張るしかない。 再挑戦支援で協力要請 安倍氏が経団連と会談 [ 07月31日 08時29分 ] 共同通信 安倍晋三官房長官は31日午前、首相官邸で日本経団連の御手洗冨士夫会長ら幹部と会談した。失業や倒産などからの「再チャレンジ支援策」で協力を要請。自民党総裁選で先行する安倍氏にとって、財界とのパイプを一層強化する狙いもありそうだ。 政府の再チャレンジ支援策では、希望の職に就けないまま30代に達した「年長フリーター」や、育児が一段落した女性への就職機会の拡大を提唱。パート労働者への厚生年金の適用拡大も打ち出しており、経済界の理解と協力が不可欠と判断した。 経団連側にとって後継首相の有力候補である安倍氏の改革や経済運営に対する考えを探る機会となった。安倍氏は8月5日に関西経済連合会幹部とも大阪市で会談する予定。
by negative_opinion
| 2006-07-31 13:22
| 政治・経済
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