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私が片山右京さんを知ったのは、F1に乗る前、単身渡欧し道場破りのようなレース参戦をして、捨て身の激しい走りで「カミカゼ・ウキョウ」と呼ばれていたという雑誌の記事と、右京さんの連載コラム。F1で古館アナの実況で何走法と言われていたか忘れたが、首をヒョコヒョコさせながら走っていた頃には距離を置いて観ていた。
その後、自転車や登山、冒険にシフトして行った生き様を断片的に知り、クルマの世界やそれまでの実績にしがみつかない挑戦的な生き様と勇気を参考にしたいと思う一方、それらが実現出来る能力と運、バイタリティや努力を羨ましくも感じていた。 さて、今回の遭難では色々賑やかにコメントが飛び交うだろうと思ったが、案の定そうなったようだ。ただし毎度ありがちな「吊るし上げ」の騒ぎが比較的小さく感じるとすれば、全ての状況や責任に対して逃げずに向き合おうとしている右京さんの真摯な態度が伝わっているからだと思う。 それにしても、冬の悪天候下で富士登山を決行した右京さんの是非を議論するのは筋違いである。何しろ、右京さんは南極探検をするつもりでいたのだ。南極探検のシミュレーションやトレーニングだからこそ敢えて冬の悪天候の富士登山をしたのであるから、結果論として安全面で最善でなかったのかも知れないが、合理的だったと思う。「もっと安全な訓練方法が無あったはずだ。」という指摘は正論だが、結果論だ。資金や体制に限りがある中での「冒険・探検」は、先の読み切れない危険がある中で敢えて挑むからこそ冒険である。 しかし、例えば計画書を出さず勝手に登った事実は、事前に「山の仲間」である救助隊へ「挨拶しなかった」という事である。法的過失が無かったとしても、マナーや精神論を責められる事になるだろう。遭難したとき、たとえ当事者の意向がどうあろうとも世間が騒ぎ、救助隊が動員される現実は避けられない。それがあるから、日頃のマナーや挨拶が求められるのだ。「自分達に限って遭難しない。下手に周りに無謀だと心配させたり騒がせてしまうなら、こっそり登ってしまおう。」という意識があったのではないだろうか。 これは誰にでも言える心の隙である。富士山に限らず「これくらい、大丈夫」と登山ルートを外れて遭難する人、あるいは海水浴場で酔い覚ましのつもりで周りに黙って「ちょっとひと泳ぎ」して溺れる人、それから高速道路やワインディングロード、一般道でも「ちょっと飛ばして」事故ってしまう人・・・と、ナンボでも思い当たる。 ハインリッヒの法則(「1:29:300」)を逆読みすると、たとえ不安全な状態にあっても約9割のケースは何事も起きないらしい。多くの人は不安全行動をしても、たまたま9割の幸運に恵まれてセーフだったわけだ。 だが事が起これば、ここぞとばかりに正論を吐いてボロクソに非難する人が現れるのは世の常だ。しかも、そういう人に「やっぱりね~」と思わせる事実があれば、心証を害するのでなおさらだ。他の報道によれば、登山前日にマッチ(近藤真彦)と夕食を共にしていたとのこと。年末の時期に有名芸能人との食事と聞いたら、人によっては飲酒をともなう派手な飲み食いを妄想させるだろうし、たとえ本人的に節制して早々に引き上げていたとしても「大冒険の前夜に不謹慎だ」と神経質な人の心証を害するだろう。計画書を出さなかった事実は、たとえ技術的に当事者が最善の措置を講じていたとしても、世間や富士山をナメていた、軽く考えていた、という誹りを免れない。 しかも、右京さんが必ずしも登山や冒険一筋でなく、クルマ、自転車、そしてTV出演での解説や芸能活動・・・と、実態がどうあれ傍目に見れば華やかなので、一筋の登山家よりも専門性は低いだろうし、しかも華やかなキャリアなので、取り組みに対する軽薄さ、という先入観を世間に与えてしまう。 登山・冒険ひと筋の人が、様々な経験と実績を着実に積みながら南極を目指すというステップであれば世間の納得を得易いだろうが、専門家が一生をかけて取り組むような挑戦を、数ある取り組みの一つでやるのは甘くねぇ?・・・、ということだ。 しかも、人知れず一人でやるなら自業自得だが、人を巻き込み死なせてまで・・・。人として、その覚悟が結果的に甘かったという非難があるなら、その十字架を生涯、背負って生かざるを得ない。 ただし、これは右京さんだけの問題ではなく、たとえば普通にクルマを運転している私を含む世間全体の人に問われる覚悟である。私たちは、それほどまでの覚悟でクルマに人を乗せたり、見知らぬクルマが往来する公道を走らせているだろうか? 片山右京さん、活動自粛の方針 ブログも閉鎖 2009年12月20日 15時01分 元F1レーサーの片山右京さん(46)は富士山で遭難し、同行していた宇佐美栄一さん(43)と堀川俊男さん(34)が2009年12月19日に遺体で発見された事故で、F1引退後に力を注いできた登山などの「冒険家」としての活動を自粛する方針だ。 テレビなどメディアへの露出やイベント出演なども自粛する方針で、年内の予定はすべてキャンセルするもようだと、各スポーツ紙などが12月20日に報じた。 片山さんはブログも12月19日に閉鎖し、「関係各方面の皆様方、日頃からご声援頂いているファンの皆様に多大なご心配をお掛けし誠に申し訳ございませんでした」と謝罪している。 富士山遭難片山右京 「無謀」だったか議論白熱 2009年12月19日 17時25分 ( 2009年12月19日 17時47分更新 ) 元F1レーサーで登山家の片山右京さん(46)と富士登山の途中で遭難し、行方不明となっていた会社員の男性2人と見られる遺体が2009年12月19日、静岡県警に発見された。登山の状況が詳細に報道される中、ネットでは片山さんが無謀でなかったか、を巡って議論が白熱している。 行方不明だったのは片山さんの事務所スタッフ・宇佐美栄一さん(43)と堀川俊男さん(34)。宇佐美さんは片山さんのヒマラヤ登山に何度も同行した登山のベテランだった。 3 人は17日の朝6時ころに御殿場口から登り始め、同日夜にテントで宿営。片山さんは、この富士登山のあとに計画していた南極探検のための1人用テントを使用し、宇佐美さんと堀川さんは2~3人用の大きめのテントを使った。しかし強風にあおられ、2人がテントごと滑落してしまったという。 片山さんは「自分1人では(2人を)下ろせないのが分かっていたので、いろんな状況を考えて(下山する)判断をしました」と下山後の会見で声を詰まらせながら語っている。 寒波が来るのを知らずに登った? こうした状況を受け「2ちゃんねる」の「登山・キャンプ・アウトドア板」では関連するスレッドが多くたてられ、片山さんの登山が「無謀」でなかったかどうかの議論がなされている。 片山さんが保護された御殿場署の調べに対し「寒波が来るのを知らずに登った」と話していると報じられていることなどに関して、 「富士山くらい軽いと油断したのかも。事前の情報集めは重要なのに、それを怠ったのだから」「事前に情報があれば早めの下山ができたかもしれない。装備も風対策が十分に出来たかも」と、事前の行動や装備に不備があったのではという書き込みが目立つ。一方で、下山を決断した片山さんに対して「登山経験ある人間からすればもっとも最良な選択。1日待っていたら全滅だった」とする声や、「無謀とは言えない。凍死や餓死ならともかく飛ばされて滑落だからな」「本人の技術装備その他に問題が少なく、不可抗力的な事故だと山屋は分かってる」といった具合に、どうにもならない事故だったと片山さんを擁護する声も多い。 宇佐美さんのブログには、遭難していることが報じられてから「生きていると信じたい」「何とか奇跡を起こしてくれるようお祈りしています」と安否を気遣う書き込みが相次いでいた。片山さんのブログは、コメントは管理者の承認があるまで公開されないシステムになっているが、片山さんは「ブログ上の励ましの言葉に感謝しています」と話しているという。 マッチ複雑、登山中の片山右京さんと電話 2009.12.20 05:05 「右京さんが無事だったことにはホッとしてますけど…。いま、右京さんにかける言葉がない」 “レーサー・近藤真彦”として何度も走行した筑波サーキット(茨城・下妻市)を借り切って、自ら主催する大会「イイコトチャレンジ チーム対抗6時間リレーマラソン09」。記念すべき第1回を盛り上げるべく参加予定だったレース仲間、片山右京さんの姿はなかった。 片山さんがF1参戦した92年にF1番組リポーターとして知り合い、十数年の付き合い。同世代で意気投合し、片山さん設立の「TeamUKYO」のドライバーとして2001、02年に全日本GT選手権に参戦した戦友。そして最近はトライアスロンが趣味の近藤には「自転車の師匠」でもある。 「前の晩に一緒にご飯食べてたんです」。16日夜、来季ザウバーF1チームの正ドライバーに決まった小林可夢偉(23)らを含めて会食していた。片山さんは入山に備え早めに帰宅したが、翌朝早く目覚めた近藤はふと携帯に電話をした。 「ふだん右京さんが山に行くときは電話なんか掛けないんだけど…。ちょうど登山していて、『マラソン大会よろしく』『はいよー』なんて軽く話した。まさかその日に大変なことが起こるとは…」と声を震わせた。 マラソン大会中は「ホストに徹します」と人前では努めて明るく振る舞ったが、片山さんの話題になると表情を曇らせる。「行方不明の2人の奇跡を信じたいです」と願ったが、19日午後に収容された不明者2人の遺体は、同日夜に片山さんと富士山に同行した事務所スタッフと確認された。 「右京さんの立場を考えると複雑。元気な右京さんが戻ってくるのを…待つだけです」。親友の苦しい胸の内を気遣うように、ポツリと漏らしていた。
by negative_opinion
| 2009-12-20 12:16
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