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「眼には眼を」といった応報的な刑と、更生を期待する教育刑、あるいは犯罪防止を意図する極刑、といった論点だけでは死刑の意義を議論できなくなって来たと思う。
例えば、「死刑になるから犯罪を思い止まる。」という人が、実際にどれだけいるのだろうか? むしろ、「死にたいけど自殺できないので、誰かを殺して死刑になりたくて無差別殺人を行った。」という動機が日常化しつつある中で、こういう人には希望通りの死刑よりも、末永くずっと生き地獄を味わうようにさせる処罰の方が厳しいかも知れない。あるいは、死刑を宣告しながら執行しないで更生教育を行い、心を改め生きたいと願うようになった時に死刑を執行する、といった方法も考えられる。 ただ、こういう人には計画性が無く衝動的なので、極刑の要件を満たさず、せいぜい無期懲役で確定する場合が多い気がする。しかし、懲役刑で生き地獄を末永く味わえるのかどうか疑問である。少なくとも塀の中にいる間は生き地獄よりも快適であろう。 現状の死刑判決の要件は、「計画性」のウェイトが重過ぎる気がしてならない。今後の死刑の要件として最も重視すべきは、「身勝手さ」だと思うのだ。 母子殺害事件で残された夫が犯人の死刑を執拗に求め続ける姿が報道されて様々な議論を引き起こしたが、彼に限らず凶悪事件に遭った被害者遺族の感情の主流は「極刑をもって償え」だ。 私自身、家族が殺されたら、極刑を希望するどころか、犯人を私の手で殺すことを法的に許して欲しいと願うだろう。死刑執行に立ち会うだけでなく、スイッチを押したい。それよりも、定められた死刑の方法よりも、ずっと悲惨な手段で長時間にわたり苦痛を与えながら、なぶり殺しにすることを妄想してしまう。半殺しにして死なない程度に治療し、一命を取り留めたら改めて半殺しにして・・・という苦痛の繰り返しを何十年かけてでも、私が生きている間じゅう生涯ずっと与え続けて殺して行くのも良い。 こういう自分が普通じゃないと思いつつ、想像するだけで、そこまでの衝動に駆られてしまう。 本当にそんな事態になってしまったら…? 考えたくもない。事件に巻き込まれぬよう、家内安全を祈るばかりだ。 死刑制度廃止適当でない 福田首相 [ 03月13日 10時00分 ] 福田康夫首相は死刑制度について、政府として「凶悪犯罪者に対しては、死刑を科することもやむを得ず、死刑を廃止することは適当でないと考えている」と死刑制度を容認する考えを明らかにした。 鈴木宗男衆議院議員が「死刑制度の廃止を含めた検討を広く国民全体で行う必要があると考えるが、見解は如何がか」と政府の見解を質したのに対し、答えたもの。 死刑制度については、刑事罰そのものを『眼には眼を』との応報的に捉える見方と犯罪者を矯正し、社会復帰させるために刑罰は存在すると教育刑として捉える見方によっても、存続か、廃止かの論議が2分している。教育刑との考えからは殺人犯を殺してしまう刑罰(死刑)は、刑罰の存在意義そのものを否定する罰でしかありえなくなる。 一方、死刑制度が存在することにより、凶悪犯罪を抑止する効果がある、と死刑制度の支持者は『応報的な考え』と連動して、制度の存在意義を訴えている。 政府は平成16年12月に実施した内閣府世論調査においても、「死刑がなくなった場合、凶悪な犯罪が増えるという意見と増えないという意見があるがどのように考えるか」との質問に対し、「増える」と回答したものが過半数を占めていたことなどから、死刑が犯罪に対する抑止力を有することは、広く認識されていると考えられる。また、死刑制度の存在が長期的に見た場合、国民の規範意識の維持に有用であることは否定し難く、死刑制度は凶悪犯罪の抑止のために一定の効果を有しているものと理解している」としている。 福田首相は「この問題をめぐって、国民の間で多角的観点からの冷静な議論が行われることは望ましいものと考えているが、国民世論の多数が極めて悪質、凶悪な犯罪については死刑もやむを得ないと考えており、多数の者に対する殺人、誘拐殺人等の凶悪犯罪がいまだ後を絶たない状況等にかんがみると、その罪責が著しく重大な凶悪犯罪を犯した者に対しては、死刑を科することもやむを得ず、死刑を廃止することは適当でない」との考えを示している。最近では2月1日に3人が死刑執行されている。 4人の死刑を執行 鳩山法相4カ月10人 [ 04月10日 12時09分 ] 共同通信 死刑執行の発表記者会見に臨む鳩山法相=10日午前、法務省 [ 写真拡大 ] 法務省は10日、4人の死刑を執行した。鳩山邦夫法相の命令では昨年12月以降3回目計10人。これほど短期集中の執行は3年4カ月の中断を経て93年に再開された時以来。10人執行は死刑再開以降では長勢甚遠前法相と並び最多。生存する死刑確定者は104人に。執行されたのは東京拘置所の秋永(旧姓岡下)香(61)、坂本正人(41)、大阪拘置所の中村正春(61)、中元勝義(64)の各死刑囚。 <死刑>4人を執行 鳩山法相命令は3回目、計10人に [ 04月10日 11時44分 ] 法務省は10日、4人の死刑を執行したと発表した。執行されたのは坂本正人(41)=東京拘置所収容▽岡下香(61)=同▽中元勝義(64)=大阪拘置所収容▽中村正春(61)=同=の各死刑囚。死刑執行は2月1日以来。鳩山邦夫法相による命令は3回目で計10人に上る。現在、収容中の死刑囚は104人になった。 死刑執行は法相の命令が出なかったことによる約3年4カ月の中断を経て、93年3月に再開されたが、それ以後の執行数は計67人。再開以降でみると、昨年8月に就任した鳩山法相の執行数は長勢甚遠前法相と並んで最も多く、約2カ月に一度という異例のスピードで進んでいる。 確定判決などによると、坂本死刑囚は02年、帰宅途中の女子高生(当時16歳)を連れ去り、群馬県内の山林で暴行のうえ絞殺。その後、身代金を用意するよう女子高生の自宅に電話し、23万円を受け取るなどした(殺人、略取など)。1審・前橋地裁は「綿密に計画されていない」と無期懲役を言い渡したが、東京高裁は04年10月、これを破棄した。坂本死刑囚も控訴審で死刑判決を求めていた。 中元死刑囚は82年、顔見知りだった大阪府和泉市の宝石商の男性(同70歳)方に押し入り、妻(同58歳)とともに刺殺し、現金を奪うなどした(強盗殺人など)。一貫して無罪を主張していた。中村死刑囚は89年12月、滋賀県内で元同僚の工員(同52歳)を睡眠薬で眠らせたうえ窒息死させて現金を奪い、遺体を切断。同10月にも身元不明の男性を同様の手口で殺害、遺体を切断して捨てるなどした(強盗殺人など)。 岡下死刑囚は89年7~9月、内妻や知人男性と共謀し、東京都杉並区のアパート経営の女性(同82歳)が所有する土地を勝手に売却、約2億800万円をだまし取った。その後、発覚しないよう女性を殺害し、分配金を巡るトラブルで知人男性も岐阜県内の山林で射殺した(殺人、詐欺など)。1審・東京地裁は「場当たり的な犯行」として無期懲役だったが、2審は計画的殺人と判断し、最高裁も支持した。【坂本高志】 ■
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