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校長の言葉や対応を「軽い」と非難する声がある。私も同感だ。
お礼やお侘びを述べるとき、「本当に」をつける人が多い。気持ちを強調するためのものと、私がそう言われたら深く受け止めないようにしているし、私自身、他に適当な言い方が出来ない時に、止むを得ず使うことはあるが、基本的に失礼な言い方だと思う。「本当に」をつけない時は本意じゃないのか?と思われても仕方ないからだ。 世間は校長を現場の最高責任者と見なして、事件の抜本解決を期待するが、この校長にしてみれば、教育委員会の意向を確認しないで勝手に物事を断定したり決めたりするわけに行かないのだろう。自殺した生徒の死を無駄にしないように、事の本質をしっかりつかんで、万全の再発防止を行うことと、そこに至る説明責任をブレずタイムリーに行い、その上で受けるべき処分を潔く受ける姿勢を、世間が校長に最低限の事として期待していると思うが、この校長は遺族への謝罪も在校生へのメッセージも上滑りしている印象が強く、私は極めて印象が悪い。 例えば、責任問題。自殺の原因が、「お調子者」な元担任の配慮の乏しい言葉が起点となるイジメであったという事は、報道を見聞きする限り明らかで、現に当事者たる教師と校長が一度は報道陣のカメラの前で認める発言をしたわけだが、その後、一つ一つの事実を認めていながら、一転して全体に通じる因果関係までは断定できないと言い出して、世間のひんしゅくを買っている。Aという事実があって、Bという事実もあって、Cが起きた。AがBになり、BがCになるという展開は誰が見ても明らかなのに、冷静に考えるとそう言い切れないため、AはCの直接的な原因ではない、という姑息な詭弁だ。 極めてムカつく言い分だが、中間管理職のサラリーマン根性で校長の立場を想像すれば、校長の心模様は察しがつく。 すなわち、全ての因果関係を認めてしまうと、今後の法的責任や賠償責任を全て負うことになるうえ、このような前例が事実として公的に認められてしまうと、過去に遡って他校の事例にまで波及しかねないはずで、自分のせいで校長仲間をはじめ、教育委員会や行政当局に影響を及ぼす事を極度に恐れているのだと思う。 つまり、かつて自殺した生徒の原因を校内のイジメによるものと認定しないで葬った数々の事件が再燃すれば、文科省に報告した「イジメによる自殺者数」が虚偽であったことになり、その影響は処分などの形で他校の校長・教職員のみならず、教育委員会、地方自治体の関係当局にまで及ぶ。 しかも、自殺した生徒達の遺族から次々と訴訟でも起こされたら、その対応で現場は授業どころでなくなり、学校運営が完全に崩壊してしまう。もはや校長自身のキャリアに傷がつくレベルでは済まされない。日常の業務に支障を来たさぬようにするためには、何があっても、そのような展開を阻止しなければならない…、ということだろう。だから「学校を守る」などと口を滑らせてしまったのだ。守りたいのは一人一人の生徒でなく、あくまで現状の体制なのだ。物事の本質よりも目先の平穏しか考えていない、という木っ端役人の本音が込められている。 そして、後から一転して因果関係を否認し始めた理由には、教育委員会など上部組織から、「このような最悪の展開をオマエ一人のスタンドプレーで招いたら、いったい落とし前をどうしてくれるんだ?」という、強い圧力と叱責があったことが考えられる。記者会見の前面に教育委員会が現れないのが雄弁に物語っている。「お前(校長)が、とかげのしっぽになるのだ。」と。 報道によれば、福岡県のイジメによる自殺者数は全国で下から2番目の少なさで、さぞ文科省の「良い子」とされて来たのだろう。それを演出できるのは、地元の教育委員会のはずだ。調べていないが、地元の議員に文教族の有力議員でもいるのであれば、そういう議員の圧力もあるだろう。 このまま行けば、世間が忘れて原告(遺族)が疲れ果てるまで、延々と泥沼の裁判沙汰を続けて因果関係を争うはずだ。そうすれば、その間は周囲が迷惑を被ることもなく、そのうち世間の関心が他のニュースに移り、ほとぼりが冷めるだろうし、やがて関係者が全て異動したり引退して逃げ切れるので、校長と教育委員会、行政当局にしてみれば、それまでの辛抱だと思っていることだろう。これが役人の常套手段だ。 校長が拙文を読むハズもないが、校長に教育者としての志が残っているなら、人として死んだ生徒の命を「本当に」大事に思う気持ちがあるなら、今がイジメを根本的に見詰めなおす唯一のチャンスなのだから、目先の安堵や平穏を求めずに、認めるべきを認めて、問題状況を洗いざらい明らかにすることを願う。少なくとも、今ここで事実に向き合わずに裁判へ逃げたら、イジメを根絶させる方向には向かないだろう。そしたら、自殺した生徒は完全に犬死にだ。 <福岡いじめ自殺>「本当に申し訳ない」全校集会で学校側 [ 10月16日 12時22分 ] 福岡県筑前町の町立三輪中2年の男子生徒(13)がいじめを苦に自殺した問題で16日朝、同中で緊急の全校集会が開かれ、合谷校長は「本当に申し訳ないと思います」などと生徒たちに謝罪した。 佐藤勝彦教頭によると、集会では自殺した男子生徒に黙とうをささげた後、合谷校長が生徒に「男子生徒を忘れてはいけない。(先生が)身体的、精神的なプレッシャーを与えていたかもしれない。先生たちが手を抜いてしまった。乱暴な言葉を使ってしまった。ごめんなさい。全力で君たちの信号をキャッチする」と謝罪したという。 また、集会では「マスコミなどで言われている三輪中じゃないということを知っている。力を合わせて頑張っていきたいと思う」とし、最後は「頑張っていきましょう」と繰り返して訴えた。【船木敬太】 文科省、いじめ問題で19日に緊急会議 [ 日経 ] 北海道滝川市と福岡県筑前町でいじめによる生徒の自殺が相次いだ問題で、文部科学省は17日、都道府県・政令市教育委員会の責任者による緊急会議を19日に開く。未把握の「いじめ自殺」がないか点検を指示するとともに、いじめの発見・解消策などを巡り情報交換する。滝川市と筑前町に同省の係官を派遣し、実地調査を行うことも決めた。 伊吹文明文部科学相が同日の閣議後記者会見で一連の対応策を公表した。文科相は、いじめを示唆する内容の遺書の存在を公表しなかった滝川市教委の対応を「いち早くいじめの兆候を把握し(子どもの)命を守るという筋道から外れている」と批判。担任教諭がいじめをしていた筑前町の自殺では「教諭の基本的資質に問題がある」と指摘した。 同省は17日に滝川市教委に係官3人を派遣。18日には福岡県教委に3人を派遣。町教委の責任者も同席させ、担任によるいじめの状況などを聞き取り調査する。 (12:07) <福岡いじめ自殺>教諭発言、一転因果関係認めず 校長会見 [ 10月16日 10時32分 ] 福岡県筑前町の町立三輪中2年の男子生徒(13)がいじめを苦に自殺した問題で、合谷(ごうや)智校長が16日未明、記者会見し、男子生徒の1年時の担任教諭で、現在2年の学年主任(47)が、男子生徒に対するいじめ発言を繰り返し、それが発端になって生徒たちによるいじめが広がったことを認める一方、教諭の発言と自殺との直接の因果関係については「認められないと思う」と述べた。 合谷校長は15日朝、自殺した男子生徒の家に赴き、遺族に対して「教諭のいじめ発言は自殺に結びついている」と説明していた。だが、16日未明の記者会見で、合谷校長は「遺族への説明時には冷静さを欠いてしまい、『因果関係がある』と説明してしまった。もう一度考え直すと情報が少なく、より多くの情報を集めて分析してみないと因果関係については分からない」と述べた。学年主任は15日、体調を崩したという。【倉岡一樹】 ◇全生徒対象にアンケで「調べ直す」…生徒宅訪問の校長 合谷校長は16日午前1時半すぎに教頭とともに自殺した男子生徒宅を訪問、両親と2時間近くにわたって面会した。父親によると、校長は全生徒を対象に教諭らによるいじめについてのアンケートを16日に無記名で実施することを伝え、「もう一度最初から調べ直します」と答えたという。 校長らは面会後、報道陣の質問に一切答えず、無言で車に乗り込んだ。 自宅玄関で取材に応じた父親は「(1年時の)担任が引き金となってその後の(生徒たちによる)いじめが続いたという説明を受けた。でも、私たちが思っているのはそうじゃない。(担任のいじめは生徒が)2年になってからも日常的に続いていた。納得できない」と語気を強めた。
by negative_opinion
| 2006-10-17 16:00
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