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EUの経済危機でギリシアやイタリアの混乱はもとよりフランスもよろけて来て、優等生のドイツでさえ借金すら困難になって来ている。日本の財政だって、3.11が無かったとしても社会保障費やプライマリーバランスの絶望的な状況があったのに、3.11で更なる十字架を背負ってしまった。
専門家や政策通が「したり顔で」財政の緊縮や増税、あるいは産業振興や新規産業の創出とシフトなど様々な処方箋を述べているが、一方では、どれもこれも難しい政治的状況で何も出来ずにいる。私から見れば、そういう処方箋でさえ「小手先の対応」に過ぎないと思う。これらの施策が首尾よく出来ても、所詮は破綻を先送りするだけで、世界恐慌と経済収縮は時間の問題だ。 大昔のギャグ漫画に出て来るボーリングのボールみたいな形をした爆弾みたいなもので、火のついた導火線を「たらい回し」しているようなものだ。あの手この手で導火線の火を消そうとしたり、導火線を延長しようとするが、爆弾そのものが無くなるわけじゃない。そもそも経済活動が活発になるほど導火線を燃やすことになるというジレンマを抱えている。結局、最期に持たされた人が爆弾を炸裂させた瞬間、ドミノ倒しのように日米欧をはじめ経済大国と言われる各国が関係各国を巻き込みながら連鎖倒産して行くだろう。 国も企業も個人も、揃って支払いや返済が出来なくなるのだから、破産の連鎖が起きて、債権者は債権放棄を余儀なくされる。破産と債権放棄の連鎖によって、国も企業も個人も世界中の資産が一瞬の内に消失または収縮する。 日本国民の身近な影響は、とりあえず国債が紙クズになる。年金はもとより、預金・積立・保険の支払いがブッ飛び、手持ちの資産や現金は自身の借金に取られてしまう。何しろ国が破綻して無政府状態に陥るのだから、預金の保全や支払い義務の法的保証などブッ飛ぶわけだ。たとえ借金をしていない人が不動産をはじめタンスにカネや金を隠し持っていたとしても、国が破産すれば、事実上の連帯保証人は国民だから、なりふり構わぬ取り立てが税金など様々な名目で押し寄せて奪い取って行くだろう。手持ちの金品を持って海外へ逃げても状況は変わらない。何しろ、どの国へ逃げようとも行く先が無政府状態である。資産を持って来た異国の者には、自国民よりも酷い仕打ちが待っているだろう。タックスヘイブンな南の島の小国など、アッという間に満員御礼。そういう所へ逃げ出したければ、今のうちに行っておかないと手遅れである。本当のセレブはとっくに対応を済ませているだろう。 まさにシャボン玉が弾けて小さな「しずく」になるようなものだ。主要各国の国家経済が破綻して無政府状態になるのだから、政治・行政が機能せず安全保障体制も機能停止する。中国・北朝鮮をはじめテロ国家やテロリストはヤリたい放題となり、世界征服の機会が訪れる。世界中で難民化した民族移動と大虐殺の日々になるかも知れない。 これぞ正真正銘の「バブルが弾けた」状況。これが世界の近未来だ。核兵器や原発事故は恐怖だが、経済の破綻と収縮は核よりもコントロールが困難に思える。ついでに述べれば、福島原発やチェルノブイリ原発の廃炉作業も放置されて安全確保も出来ないだろうし、世界中の原発も制御されぬまま放置されるだろうから、これらの原発が地球全体に放射能を撒き散らすだろう。 唯一の回避策は、全ての借金を上回る収益構造を構築することに尽きるが、絶望的だ。何故ならば、経済学を持ち出すまでもなく、次の状況が間違いないと思えるからだ。 先ず借金の総額は実体経済をはるかに上回っているのだから、実体経済の稼ぎから返済するのは無理。いくら働いても昇給や出世が期待できない月収20万円のサラリーマンの立場で、生涯賃金を上回る借金をどうやって返すというのか? 自ずと、借金を返済できるほどの収入を稼げるようにするしか無いが、経済大国が同時に国を挙げてそんな稼ぎが出来るようになるハズもない。帝国主義や植民地政策のように、昔なら国も企業も「弱者からの搾取」という方法で事態を打開して来たが、今どき日米欧が他国へシワ寄せを及ぼさず、奴隷も使わずに実現する方策など考えられない。 そして、「平和」と「幸福」と「自己責任」の前提を究極に求めるのであれば、全世界の人々が一斉に経済成長の概念を捨て去り、同時に自給自足の農耕生活を始めて、未来永劫に代々それを続けるしか無い。ただし、皮肉だが温暖化問題には好ましい対応となる。 逆説的だが、以上のいずれの対応も現実的に不可能だから、人類の経済的な破滅と社会の混乱は避けられない。千年に1度の天変地異よりも、ずっと身近に迫っている全人類の近未来と悲惨な末期を、ここに予言しておく。
by negative_opinion
| 2011-12-03 14:20
| 政治・経済
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